(2018.10.9~2019.12.24連載)
【8.狩留家なす】
【9.山と川と海と人々】
この特集は広島県の「災害復興;がんばろう広島」に乗っかって、「地元食材を食いまくって応援」するシリーズです。
2018年7月に発生した「西日本豪雨」では、私も仕事において罹災地域に伺ったり、甚だ微力ではありますが罹災された方の後方お手伝いをさせていただきました。
その後、ご縁により「災害復旧調査」のお手伝い仕事を通じて、中山間地を中心に実際に罹災した現場を数多く見てきました。
農業や林業などの一次産業も甚大な被害を被っているようです。
しかし、私は「自然の災害」の恐ろしさもさることながら、自然と折り合って「人々が脈々と築き上げていたインフラ」に感動しました。
「インフラ」とは、もちろん、治水・給水・街づくり・農耕・栽培などの「ハード面」もさることながら、「穀物(人々が飢えない人類の発明)」を大事にしてきた「伝統、継承、つまりソフト面」である「人々の英知」でありましょう。
秋のある日・・・罹災現場調査手伝いに赴いた集落で、大量の岩石や土砂に呑み込まれ無残にも岩や流木に覆われた茶褐色の埃っぽい地所に変わり果てた田畑のすぐ横で、かろうじて濁流から難を逃れた田んぼを目にしました。
そこには秋の日差しを受けて黄金色に輝く稲穂がこうべを垂れて、収穫の日を待っていました。
毎日の日常を支える営みの現実を罹災現場で思い知らされると、
「主食を抜けば糖尿病は良くなるんだ!」
「炭水化物が人類を滅ぼすんだ!」
「ご飯は角砂糖17個食うのと同じなんだ」
「ご飯は麻薬や覚せい剤と同じく危険なんだ」
と、ご自身の著作本で語る糖質制限推進センセ達の「バイアスがかかりまくった極論」が、むなしく響くのみです。
災害復興応援で、そして「地産地消こそ長寿ヘルシーのベーシック食」として、おいしィ~地元食材を、これからもどんどん食いまくっていきます。